今回はジェット戦闘機等の絞り機構の有る排気ノズルを作成。
↓モデルはF-15のコレ。
F-15はカバーを振動対策のため外して運用しているので内部の機構が丸見えなのです。
昔は↓のような感じでした。
↓の2:28~2:34の様な動きをします。
最初は単純に外側のフラップだけを作ります。
単純なドアのヒンジの様な関節と、油圧シリンダっぽい物にロッド。
合計3つの回転ジョイントと、1つのスライダを設定し、1つのファイルとして保存します。
そしてこれを張り付けるベースを作成しこれも別ファイルに保存。
そして更に別の組み立て用のファイル(新規作成して保存しただけのファイル)にそれぞれ読み込んで張りつけます(剛性ジョイント)。
で、フラップのコンポーネントを選んで円形状パターンで16方向に配置し、ひたすら貼り付けます。
そして、ヒンジの同じ部位にモーションリンクを設定します((16-1)*2の計30個)。
で、モーションスタディでアニメーションさせるのですがこれが上手くいかない。
根元のヒンジを回転させるともう一つのヒンジが勝手に回転されてしまい、思ったと通りに動かせません。
結局、一旦フラップだけのファイルに戻り、ヒンジ部以外のジョイントを削除してから組み立てフィルに戻って最新に更新、モーションスタディを設定してからまたフラップだけのファイルを開き直してジョイントを復活、また組み立てフィルに戻って最新に更新、という面倒臭い作業を行いました・・・。
そして出来たのが↓
そして、ここから苦難の内側のフラップの実装が始まります(^^;
まずフラップを付けるベース部分ですが、ロッドを支える部分を実機同様にリング状にして、フラップを張り付けていた内側のリングに溝を切ってそれに嵌合してスライドするようにします。
そして内側のフラップ、最初は↓の様な感じで考えていたのですが、
後側のフラップが推力線に対して完全に平行に動く時は良いのですが、少しでも角度が付くと破綻します。
次に、押さえの部分を回転可能にすれば、と思ったのですがこれも角度が付くと結局厚さ方向にも変化が出るのでアウト。
フラップ同士の摺動面も角度が付けば完全に密着するのは完全剛性体では不可能なので少し方針を転換します。
元々この押さえの構造は内側フラップの位置決めを外側のフラップに従属させて行うために考えていたのですが、接触判定をしなければ無理そうなので内側のフラップにもヒンジを付けてその角度を外側のフラップのヒンジにリンクさせて角度決定を行い、隙間を少し開けてなるべく干渉させないようにします。
(※接触判定は重いので今回の様に多数の部品が擦れ合いながら動く様なのはまず無理。)
まず押さえの部分を別部品化し、
↓の軸を上下方向にスライド可能に、
↓の部分をボール状にしてボールジョイントにします。
これで一応どんな角度になっても追従可能になります。
そして内側フラップを改修。
まず今までは外側のフラップと同一ファイルで生成していましたが、別ファイルにします。
前側にヒンジを追加。このヒンジの回転中心は外側のフラップと中心からの距離が同じになるように設定しています。
ベース側に差し込む穴を追加。下のヒンジは使ってません。
次に、前と後ろを繋ぐヒンジ部分。
これは少しでも現実的に見えるように、造るのですが非可視にします。
↓の様な感じで作成してあります。
回転ジョイントは完全な円筒でなくても設定出来るので↓の様な形状にして、此処も回転軸の中心からの距離を外側のフラップと同じ距離にになるように設定しています。
そして、後側との接続部分はスライダを設定して前後方向に動けるようにしてあります。
前後方向の位置決めはこの部品の嵌合(スライダジョイント)で決めます。
非可視にすれば当然何も見えません。
外側のフラップは経常的には大きな変更は無いですが、左右の内側フラップの距離を等距離に保つリンク用のスライダと、前側フラップの絞り動作を行うアクチュエータっぽいシリンダを追加してあります。
このスライダとシリンダはそれっぽく見えるためだけのもので、CAD上での各フラップの位置決めには全く関係の無いただの計算量を増やすだけの飾り物(邪魔物)でしかありません(^^;
シリンダとスライダ部分の拡大。
スライダは現実的には上から押さえ込む部分が必要ですが、面倒なのでオミット(^^;
そして組み立て。
とりあえずアニメーションさせるためにフラップ前端の固定と、内側フラップの後側の前後位置を決めるためのスライダのみ設定(このスライダも片側のみ)。
やっとアニメーション!!
ちなみに、ベースの外側のリングとロッドをジョイントするとジョイントの競合が発生してしまったので非表示にしてあります。
そして↓がリンクも追加した全部盛り、しかしこれも競合が発生してアニメーション不可(´;ω;`)
ジョイントの嵐ですねw
途中からジョイントを一個追加するために滅茶苦茶時間が掛かる様になり(数分)、Youtubeで動画を眺める等他の事をしながらの作業でした。
別角度&拡大。
リンクのタイロッドはピロボール構造で両端の部分とシャフトを長さ数種類(結果的には2種類)を別ファイルで生成し、組み合わせた物を作っています。
ボールジョイントとスライダを設定、シャフトとの結合の片側は剛性ジョイントで、長さを決めた後はスライダもロックします。
スライダとリンク、シリンダのアニメーション。これだけでもかなり重いです。
タイロッドはボール部とシャフトを合成結合、赤丸の押さえ部分は平面ジョイントを使って外側フラップの面に追従させてあります。
↓この位動くと気持ちいいんですけどね。
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